ガタ
卯崎は教室の扉を開けた。
窓から薄いオレンジ色の光が差し込んでいて薄暗い教室を夕日がつつみこんでいた。
9月の終わりで夏も終わりなせいか教室は少しひんやりした空気が肌に触れた。
一歩踏み入れると中はうるさいぐらいにしんとしていて耳が痛くなるくらいだった。
窓側の一番後ろの自分の席へ行き、ふと窓を開けた。
外は教室より少し暖かく、生ぬるい風が頬をなでた。
部活の声や帰宅する生徒の笑い声が微かに聞こえ、静けさを消し去った。
「遙斗ー」
振り返ってみると教室の扉のところに大賀が立っていた。
窓を閉めながらふと思い出したように卯崎は「お前帰るって言ってなかったか?」と言った。
「それは恵衣だろ。俺はずっとお前のこと待ってたって。」
少し笑いながら大賀はそう言った。卯崎はすまないと言って鞄を持って大賀のところへ行った。
「今日さー久しぶりに時間あるしカラオケいかね?」
「いいけどさ。寅吉金持ってんの?」
「一昨日給料日だったからあるよ!奢ってやろうか?」
少し自身ありげに笑いながら寅吉が言う。
「まじで!」
「うそー」
そんな会話をしつつ卯崎達は近くのカラオケ店へ向かった。
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